2014年11月アーカイブ

11月のおすすめ

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出前を頼んだら!?


出前と言えば、ラーメンやおすし、ピザなどが思い浮かびます。多少時間はかかりますが、便利なのでたまに利用するという人は多いのではないでしょうか。
この本に出てくる"じゃがさん"と"さつまさん"は、とても面倒くさがりで有名でした。おなかがすいたと、ラーメンとカレーライスの出前を頼むのですが、やって来たのはなんと、空の皿と丼。それもラーメンとカレーライスをごちそうして欲しいと言うのです。面倒くさがりながらも、2人は言われたものを作るのですが、皿と丼にまずいと言われてしまいます。悔しくなった2人は作り直しますが、おいしくできたのでしょうか。頼んだはずの出前はどうなったのでしょう。
表紙をめくると、おいしそうな料理がたくさん描かれています。皆さんなら、どの出前を頼みますか?





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自然が作り出した芸術たち


表紙を飾る、ガラスのびんのようなもの。実はこれは、れっきとした生きたカエルなのです。この美しい写真にひかれて、本書を手に取りました。
透明な生き物というと、クラゲくらいしか思いつきませんでしたが、クラゲはもちろん、プランクトンやカエル、魚、タコ、イカ、花やキノコまで、200種類以上の透明な生き物を紹介しています。透け具合も、内臓や向こう側が見えるほど透明なものから半透明なものまでさまざまです。こんなにたくさんの透明な生き物がいるのかと驚かされますよ。
特に、ステンドグラスのような羽を持つチョウや、花が咲いたようなサンゴなどは、その美しさに息をのむほどです。
作り物のように見えますが、ちゃんとした生き物たち。この秋は、自然が作り出した芸術を鑑賞してみませんか。


8月のおすすめ

忘れられない夏休み

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夏休みが終わろうとしている今、思い出に絵本を読んでみませんか。
本書の主人公ウエズレーは変わり者の男の子。友だちのいないウエズレーは、夏休みの自由研究に「じぶんだけの文明」を作ることに決めました。庭に飛んできた種から作物を育てると、その実を食べて、茎から作った服を着て、新しい道具や新しい部屋、おまけに言語まで発明します。

居ごこち最高のウエズレーの国には、子どもたちの憧れとワクワク感が詰まっています。そして自分だけの国を作るということは、決して自分の殻に閉じこもることではありません。夏休みが終わり、学校へ向かうウエズレーを取り巻く環境は、以前とはガラリと変わっているのです。明るいユーモアを感じる結末に、思わずにっこりしてしまうはず。ダイナミックで鮮やかな絵も魅力です。



ヒロインの名は〈9月〉

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本書は「二十一世紀版〝不思議の国のアリス〟」と称される、摩訶(か)不思議で楽しい(そしてなんだか懐かしい)ファンタジーです。
アメリカに住む12歳の少女セプテンバーは、空飛ぶヒョウに乗ったおじさんに連れられ妖精国へやって来ました。見知らぬ世界に胸躍らせたのも束(つか)の間、国を支配する侯爵の存在を知らされます。侯爵の命令で〝汝(なんじ)の母の剣〟を探すはめになったセプテンバーは、奇妙な住人や出来事に遭遇しつつ、冒険を続けるのでした。
魔女の姉妹やワイブラリー(翼竜と図書館から生まれた智竜)、石鹸(せっけん)ゴーレムに付喪神(つくもがみ)など、多彩な登場人物に驚かされる一方、母と娘の絆も感じさせる作品です。
翻訳小説特有の小難しさはありますが、幻想世界に浸るにはうってつけ。主人公の名前にちなんだ描写も多く、秋にオススメです。



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紹介者
草津市立図書館
若杉美里さん