2015年4月アーカイブ

今月のおすすめ本

タコの手も借りたい...!?

たこ.jpg 新学期や新生活が始まり、わくわくしますが、人間関係に悩むこともありますね。
さて、主人公のたこおばさんは、海の中からいつも人間の様子をうかがっていました。人間の生活が楽しそうに見え、うらやましく思います。
 そこで、たこおばさんは、人間の世界に引っ越すことに。しかし、街を歩くたこおばさんを見る人間の目は、冷たいものでした。どうすれば人間と友達になれるのかと考えた結果、「たこおばさんのおたすけや」を始めることに。待ちに待ってかかってきた最初の電話が、小さな女の子からの「どうしたら友達ができるかわからなくて...」というものでした。
 明るい調子でこの依頼を引き受けたものの、自分も友達ができなくて困っているたこおばさん。不安でいっぱいのおたすけやの初仕事は、うまくいくのでしょうか?






あの出囃子(ばやし)をもう一度...
   
 
米朝.jpg
 米朝さんが亡くなった。現在私たちが上方落語を楽しめるのも、この方の存在があったからこそではないでしょうか。
終戦後、消滅寸前だった上方の落語界に身を投じられた米朝さんは、埋もれた数々の噺(はなし)を発掘され、時代が変わり理解されにくくなったものを分かりやすいように改め、多くのお弟子さんを育てられました。
 さらには、落語全集の作成、大規模会場での落語会開催など、落語を聞く場も広げられた米朝さん。彼が師と仰いだ、作家で寄席研究家の正岡容氏の言葉通り、まさに「上方落語中興の祖」となったその人生が、この1冊にまとめられています。
 内容もさることながら、その筆致がまた素晴らしい。明瞭でなめらか、心地よくスラスラと読めるその文章は、まるで米朝落語そのもののよう。この本を読めばこれまで落語に興味のなかった人でも、きっと落語が聞きたくなるでしょう。