2015年11月アーカイブ

今月のおすすめ本

虫の入っていないどんぐりにはね

book01.jpg
 ふうちゃんとあきちゃんは、いちばんのなかよし。毎朝待ち合わせをして学校へ行き、休み時間も放課後も一緒です。
 ある日の帰り道、あきちゃんが冬休みに引っ越しをすると言い出しました。ふうちゃんのびっくりした声に、困ったように下を向くあきちゃん。そんな二人の足元に、ぴかぴかの大粒のどんぐりが転がってきました。木の下をそうじしていたおじいさんが、二人にどんぐり拾いをすすめてくれます。虫の入っていないどんぐりには、木の思い出がつまっている、と...。 風が吹くと、どんぐりがシャラシャラ鳴ります。そして木はたくさんの思い出を聞かせてくれました。春の小鳥の歌、夏の夕立ちシャワー、毎日ここを通る二人の声も、そして...。
 このシリーズはそれぞれ違う作家が書いています。ほかの月もぜひ読んでみてください。



バーのカウンターで熱い歴史検証バトル

book02.jpg

 「邪馬台国はどこですか?」と問いかける、まるで歴史研究書のようなこの本、実は中身は小説です。バーのカウンター席を舞台に、在野の研究者・宮田と三谷教授、助手の早乙女が歴史資料を元に、熱く歴史検証バトルを繰り広げます。
 そして、登場人物がほとんど動くことなく、会話のみで話が進んでいきます。本当にそうなのではないかと思ってしまうほど鋭い宮田の考察に、毎回次はどんな解釈をしてくれるのか、わくわくする魅力があります。
「仏陀はいつ悟りを開いたのか」「聖徳太子の正体とは」「明智光秀の謀反の動機は」など、検証テーマごとに一話という形をとった読みやすい短編集になっています。
 検証内容の真偽はどうあれ、学生の頃に授業のみで放り出してしまった歴史を、もう一度学んでみようかと思わせてくれる本です。



紹介者 : 大津市立図書館
        畑山祥子さん(こども本)
        北村麻衣さん(おとな本)