2016年3月アーカイブ

今月のおすすめ本

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こんなともだちがいたら楽しいな

 春夏秋冬それぞれの季節にちなんだ「たっくんとたぬき」シリーズの春のお話です。
 たっくんが地面に落ちた花びらをばけつに集めていると、タヌキがやってきて「そのばけつに、メダカ入れようよ」と話しかけてきました。たっくんはいいなあと思いますが、きっぱり断ります。しかしタヌキはあきらめず、今度はカエルをもってきてたっくんを誘います。たっくんの心は揺れますが、やっぱり断ります。なぜならたっくんが作りたいのは桜の花びらをたくさん入れた「はるじゃのばけつ」なのです。たっくんとタヌキは仲良く遊べるのでしょうか。
 「はるじゃのばけつ」と名づけた理由にも心温まる秘密が隠されています。桜は咲いている時はもちろんきれいですが、散った花びらが地面に敷き詰められている風景もすてきですね。そんな情景が思い浮かぶ本です。


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近江の味に舌鼓

 焼き鯖(さば)そうめん、丁字麩(ふ)の酢味噌(みそ)あえ、近江牛の味噌漬け。これらのメニューは一体どこのお店で出されていると思いますか? 実は滋賀県の郷土料理である数々のメニューを、東京のとある場所で味わうことができるのです。
 10年前に姿を消した夫の秀一を探しに上京した妙子は、財布を拾ってもらった縁で滋賀県公認宿泊施設「近江寮」の飯炊き係を買って出ます。近江寮に宿泊する客は、滋賀県出身の一癖も二癖もある人物ばかり。妙子は近江寮で出会う人々や、オーナーの安江と交流を深めながら、料理を提供することを通じて人生について考えます。本書は、いくつになっても人は変わることができる、成長できる、そんな気持を抱かせてくれる作品です。読み終わった後にはきっと近江の味が恋しくなるはずです。




紹介者 : 草津市立図書館
        村田有里紗さん