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子どものこと、家のこと、あるいは仕事に追われている忙しい女性の皆さん。もっと時間を上手に使えたら、自分のための時間が増えると思いませんか?今回は、今日からでも実践できる「時間管理術」について取材してきました。
紙面協力/福島リビング新聞社
教えてくれたのは…
桜の聖母短期大学キャリア教養学科准教授、地域連携センター長、生涯学習センター長
三瓶 千香子 さん
- Profile -
専門は教育学(生涯教育学)。2006年より、桜の聖母短期大学生涯学習センター研究員として、開放講座の企画・運営を担当。現在、同短大キャリア教養学科准教授、生涯学習センター長、地域連携センター長。短大では、キャリア教育、アクティブラーニング、編入指導を主として携わっている。
時間を管理するためには、まず、自分が何に時間を割いているのか現状把握をすることから始めましょう。今日(または昨日)のあなたの1日を、上図のように30分刻みで記入して洗い出してみて(記入用の図は下の『時間管理術 実践編』にあります)。
これを3日〜1週間分データをとり、それぞれの内訳を下の4つの領域に分類してみましょう。
第1領域(目の前のこと)にばかり意識がいって、つい忘れがちなのが第2領域。コツコツ積み重ねていく事柄で、急には達成できない継続的な努力が必要です。また、だらだらしてしまった、何もせず過ごしてしまったなど、いわゆる「無駄な時間」といわれるのは第4領域へ。
何に時間をとられているのか、無駄にした時間はないか、本当は何に時間を使いたかったのか「見える化」することで改善点がおのずと見えてきますよ。
子どもの塾の待ち時間やバスの待ち時間、何も考えず過ごしてはいませんか? これは第4領域に分類されますが、その待ち時間に「子どもの夏休みの自由研究、何があるかな?」と考えて情報収集したり、あるいは今日の振り返りに使ったりすれば、その時間は第2領域となります。
無駄にしてしまっていた時間に気付いて、重要度の高い事柄に活用していきましょう。
こちらでは、時間管理術の実践編を紹介します。上記『まずは、現状把握をすることから』で洗い出して気が付いたあなたの時間の使い方とその改善点を踏まえて、ぜひ今日から実践してみましょう。
◆「15分自分会議」でモチベーションUP
「15分自分会議」は、自分が今日1日何をするか、何をやらなくてはいけないのかを把握してモチベーションを上げるためのコツ。朝、1日のスタートにやるもよし、夜寝る前に1日の振り返りと共にやるもよし、あなたのやりやすいタイミングで行ってみて。
この会議では、まず最初に“自分の時間”を確保することが鉄則!ついつい自分のことは後回しにしてしまいがちですが、「健康」の面も含めて、比較的自分のことをかわいがってあげて。
その後、今日のゴールを設定します。①かたまり時間が必要な案件、②半日〜1日かかる案件、③時間を決めない案件、④スキマ時間で処理できる案件に分けるとより計画を立てやすいですよ。
1日の流れ
下図のサイクルを癖付けすると、今までよりさまざまなことに時間を使えていることに気が付くはず。やるべきことは早めに、できるときに前倒しでやっていきましょう。「明日風邪を引くかもしれない」など、良い意味での少しの〝不安感〟を持つことが大切です。
今日1日のゴール(G)を決める → ゴールに向けて、1日の具体的な行動ビジョンを計画(P) → その計画をもとに、実行(D) → 途中で、ずれ(M)をチェック(C)して → 次の行動(A)へ。
◆自分に合った「手帳」を見つけて
頭の中で考えただけでは忘れてしまいがち。書き込んで何度も見返せる「手帳」を使ってみませんか?
手帳は、今日1日のスケジュールを管理するためにはもちろん、「長期的な目標達成への逆算」として使うのがおすすめ。誰しもが平等に24時間365日を与えられている中で、1年間の目標を持って過ごすのか、目の前のことだけをやって過ごすのかでは、1年後の達成感も変わってくるはず。「時間がないから…」と最初から諦めずに、少しずつでも自ら行動を起こすことが未来の自分の成長へとつながっていきますよ。
また、「今年こそと意気込んで手帳を買ってみたはいいけれど続かなかった…」「有名人が使っている手帳をマネして買ってみたけれどイマイチ使いこなせなかった…」という経験がある人は、買った手帳があなたに合っていなかったということ。もし、自分で使いづらい、続かないと思ったら、我慢して使い続けずに、合いそうな手帳を買い直すことをおすすめします。
一言に手帳と言っても多種多様、使い方も人それぞれ。初めてで何を買ったらいいか分からないという人は、スケジュール以外に「振り返り」「目標」「励ましの言葉」などを書き込むコーナーが設定されている手帳だと始めやすいですよ。上級者向けの1日1ページタイプは、自由にレイアウトしたい人にぜひ試してほしい手帳。書き込んでいて「楽しい」、「モチベーションが上がる」という手帳に出合って、自分に最適な時間管理術を構築してみてください。
時間管理で最も大切だと思うのは、「体調が一番良くなる(元気になる)生活を並行して考える」ということ。体調が悪い状態で仕事をしても、かえって効率が悪くなり、「◯◯しかできなかった」という未達成感が負の連鎖となってしまいます。身体的、精神的、社会的にも「健康」である方法を選んでくださいね。