フォレオ大津一里山で
倉方俊輔/著・下村しのぶ/写真 エクスナレッジ(1800円・税別)
会いに行きたい建築本
重厚な柱に艶を帯びた階段の手すり、色とりどりのタイル。
ここに紹介されているのは戦前の京阪神に建てられた、現存する近代建築の数々です。訪ねた事はなくとも、名前を見れば覚えのある建物も多いのではないでしょうか。 本書ではそれぞれの成り立ちや見どころを建築の歴史に触れながら詳しく知ることができます。セピア調の写真からはその当時の気配が漂ってくるようで、外観から内部に至るまで空間のどこを見ても計算しつくされた美しさに圧倒されます。
建築家の一人であるヴォーリズは、近江八幡に居を構えるなど滋賀に縁の深い人物でもありました。同じ建築家が手掛けた建物を見比べると、共通するデザインを発見したり、楽しみ方も広がります。
一般公開を許可している場所もあるので実際に足を運んでみるのもおすすめです。
紹介者:草津市立図書館/桂木梨紗さん
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