フォレオ大津一里山で
ジャック・プレヴェール/文 イーラ/写真 小髙美保/訳 文遊社(1980円)
動物園から広い世界へ
子ライオンはお母さんから聞いたジャングルでの冒険を夢見て、檻(おり)から逃げ出します。
迷子になったライオンは気付くと知らない男の子の家にいました。そこで男の子といろいろな話をし、白ウサギ、ネコ、イヌ、男の子の妹に出会います。ネコにけんかをふっかけられたり、毛糸で編んだ上着を着せられたり。初めて見る生き物、出来事にライオンは「もうこんなことたくさんだ」と思い、眠ることにします。深い眠りの中でライオンは自由にジャングルを駆け回る夢を見ています。
表情豊かな動物の写真が添えられた子ライオンのお話です。また本書と同じ写真にマーガレット・ワイズ・ブラウンが文を書いた『ねむいねむいちいさなライオン』という本も出版されています。書き手が変わるだけで全く雰囲気の違う話になっています。2冊を比べて読んでみても面白いですよ。
紹介者:守山市立図書館/井澤知恵さん
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