夏バテ防止にも ネバネバ野菜を食べよう
いよいよ新米の季節ですね! 実は滋賀は〝近畿の米蔵〟と呼ばれる〝お米県〟。改めて知っておきたいお米のあれこれに迫ります。クイズ作成協力/滋賀県農政水産部食のブランド推進課・松尾多希子さん、成相桂さん
参考資料/琵琶湖ハンドブック三訂版、「ポプラディア情報館(10) 米」(石谷孝佑監修/ポプラ社)
イラスト/かわすみみわこ
いざ挑戦!近江米クイズ
- 1
- 〝白ご飯〟として食べている米の種類は?
- A.おろち米
- B.うるち米
- C.いたち米
正解はB
日本のお米は大きくうるち米ともち米に分けられます。私たちが一般的に食べているのは、ジャポニカ種のうるち米。コシヒカリ、日本晴れといった銘柄はすべてうるち米に含まれます。見た目は、もち米が白く不透明なのに対して、うるち米は半透明。ちなみに、大粒で米の中央に心白(しんぱく)という白い部分がある酒米は、こうじ菌が繁殖しやすいなど酒造りに適するよう改良された品種です。
- 2
- 滋賀県で見つかった最古の水田遺跡はどこにある?
- A.守山市
- B.彦根市
- C.近江八幡市
正解はA
-
提供/守山市
昭和50年代前半に発見・調査された守山市・服部遺跡の水田跡が弥生時代前期のもので、滋賀では最古とされています。この水田の特徴は、傾斜地形に合わせて大小の区画を整然と並べた〝ミニ水田〟。大きいものでも一区画が180㎡、中には4畳半サイズの小さなものもあり、田んぼに水が均一に行き渡るよう、あぜをつくるなどの工夫も見られたそうです。現在は遺跡を見ることはできませんが、守山市立埋蔵文化財センターには、発掘時の写真や九州から稲作が伝わってきたことを示す土器片などが展示されています。
- 3
- 滋賀で開発された品種「みずかがみ」に当てはまらない特徴は?
- A.低温に強い
- B.農薬や化学肥料の使用量が通常の半分以下
- C.背丈が低い
正解はA
滋賀県で多くつくられている品種は、1位コシヒカリ、2位キヌヒカリ、3位みずかがみ。みずかがみは、2013年にデビューした滋賀のブランド米。温暖化に対応するために高温に強く、倒れにくいよう背丈は低めで、台風が来る前の8月下旬ごろ収穫できるよう改良された早生品種です。環境こだわり農業(※)での栽培が義務づけられていて、味はほどよい粘りと甘みがあり、冷めてもご飯のうまみを感じられます。
※環境こだわり農業…滋賀県が定めた基準に基づき、化学合成農薬・化学肥料を50%以上削減するとともに泥水の流出防止に努めるなど、琵琶湖や自然環境に配慮した農業
- 4
- 田んぼが果たしている意外な役割とは?
- A.水害を防ぐ
- B.マイナスイオンを放出する
- C.獣害を減らす
正解はA
田んぼには、雨が降ったときたくさんの水を貯え、少しずつ地下に染み込ませて流す働きが。大雨で川の堤防が切れても、田んぼがあれば、市街地に流れ込むのを抑えられます。また斜面を利用した階段状の田んぼ〝棚田〟は、急激な増水や土砂の流出を抑える力があります。滋賀県では約2200ヘクタール(県内水田面積の4.5%)が棚田ですが、田んぼが管理されなくなると土砂災害を防げなくなります。現在農家への営農支援やボランティア募集など棚田保全への取り組みが進められていますが、景観だけでなく人の命を守るという観点からも考えたい問題です。
- 5
- 滋賀県の耕地面積のうち田んぼの占める割合は?
- A.50%
- B.70%
- C.90%
正解はC
農林水産省「耕地面積調査」によると、滋賀県の耕地面積5万1500ヘクタールに対し、田んぼは4万7600ヘクタール。50年以上約90%の水田率を誇っています。大きな理由は琵琶湖があること、川が多いこと、水持ちがよい土壌など、米づくりに欠かせない水に恵まれているから。その水を守るため、③で紹介した「環境こだわり農業」が積極的に行われています。ニゴロブナなど在来魚が産卵できるような田んぼづくりを行う「魚のゆりかご水田」もその1つです。
- 6
- ご飯に含まれている栄養素は?
- A.炭水化物だけ
- B.炭水化物、ビタミンだけ
- C.炭水化物、タンパク質、脂質など
正解はC
- 資料/日本食品標準成分表2020年度版(八訂)
米は図のようにさまざまな栄養素を含んでいます。主たる成分である炭水化物(デンプン)は体を動かす大切なエネルギー源。ゆっくり消化吸収されるので体に負担がかかりにくく満腹感も長持ちします。ちなみに、玄米や分つき米ならミネラルやビタミン、食物繊維の量がアップ。上手に取り入れては。
- 7
- お米の正しい洗い方は?
- A.ゴシゴシと研ぐように洗う
- B.サラサラと手早く洗う
- C.お湯で洗う
正解はB
米を洗うのは米粒の周りについているぬかを洗い流すため。最近は精米技術が発達しぬかがほぼ残っていないので、3〜4回水で軽く洗う程度でOK(最初の水は、米がぬか臭い水分を吸収しないようすぐ捨てる)。ゴシゴシ洗って米粒を壊さないことも大切です。なお米は精米すると外の温度や湿度、においの影響を受けやすくなるため、密閉容器に移し、涼しい所で保管を。精米年月日から1カ月くらいで食べきれる量を買うのがオススメです。
- 8
- この漢字、読めるかな? すべてお米と関係のある言葉です
- 籾 粽 糀
粕 糯 糠
籾=もみ、粽=ちまき、
糀=こうじ、粕=かす、
糯=もちごめ、糠=ぬか
近江米にあわせるなら
ご飯のお供も滋賀の幸で!
- A
- クセになるまろやか酸味
一度絶滅したものの、ある農家で種が見つかり復活した近江八幡の伝統野菜「北之庄菜」と近江牛を刻んで混ぜ込んだ「豪華共演 あの北之庄菜と近江牛のそぼろ」(120g・825円)。「乳酸菌で発酵させた北之庄菜はピクルスのような酸味。ハチミツやみそを隠し味に使っているので、まろやかな味わいも楽しめます。ご飯に混ぜ込み、おにぎりにしてもおいしいです」と製造・販売元「木馬」の川西豪志さん。県内のホテル・サービスエリア・スーパーなどで販売。
■木馬=近江八幡市桜宮町213-3、TEL:︎0748(33)1236
- B
- ぜいたく〝湖の幸〟
琵琶湖の固有種・ビワマスのフィレを、米麹(こうじ)・みりん・昆布のだしに漬け込んだ「琵琶湖の宝石 ビワマスの塩麴漬け」(85g・2484円)。ご飯にのせ、ワサビを添えたら大人の味に。高島市で発酵食品を製造・販売する「共立」の新ブランド「10%Iam(テンパーセント・アイ・アム)」の1品です。
■共立=高島市朽木市場747、TEL:︎0740(38)8088
- C
- コリコリ食感に夢中
大津の菱屋町商店街にある漬物店「八百与(やおよ)」では地元野菜を使った漬物が好評。日野町の伝統野菜「日野菜」を浅漬けにした「きざみ日の菜」(250円)もその一つです。コリコリという歯ごたえが食欲を増進させるだけでなく、かめばかむほどに酸味と日野菜の甘みが混ざり合い上品な後味に。日野菜本来の味を邪魔しないあっさりとした味付けが特長です。
■八百与=大津市長等2-9-4、TEL:︎077(522)4021
午前10時~午後7時、日曜休・不定休