矢橋帰帆島公園で。
柴田重信/著 講談社 ブルーバックス(1100円)
「何を食べるか」より「いつ食べるか」
「夜遅くにたくさん食べると太りやすい」など、食べる時間によって体への影響が違うことは、多くの人が経験的に知っています。では私たちは健康のために、「何を」「いつ」食べればよいのでしょうか? それを研究するのが、人間の体内時計と栄養との関連を科学する「時間栄養学」です。
本書では「朝食で摂るタンパク質は筋肉量の維持のほか夜の睡眠に効果的」「カルシウムは朝より夜の方が吸収率がよい」など、時間と栄養効果についての最新の知見を多数紹介。また運動や睡眠、病気などとの関連についての研究成果についても解説されています。
日常の忙しさにまぎれて体の声に耳を傾けることが難しい昨今、時間栄養学が示す科学的知見は、心身を整える一つの指標になってくれるはず。研究のさらなる進歩が待ち遠しくなります。
紹介者:野洲図書館/谷口雪子さん
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