みずとは なんじゃ?
ボニー・ガイサート/文 アーサー・ガイサート/絵 久美沙織/訳 BL出版(1650円)
川の町の春夏秋冬
この絵本は北アメリカの、とある川ぞいの町の1年を描いたもの。秋から冬、春、夏へと人々のくらしの様子を見ることができます。秋になると石炭や穀物を運ぶ荷船がトーボートに引かれて上流へ下流へ行ったり来たり。冬には川が凍り子どもたちの遊び場へと変わります。春になると雪解け水や雨が川の水位を上昇させ、小さな島は見えなくなってしまいます。人々は洪水から町を守るために土のうをつんで堤防を補強します。雨の季節が過ぎ夏になると人々は川遊びを楽しみます。
町の様子は細部まで描きこまれ、ストーリーとは別に町の人々の物語が見えてきます。校庭で遊ぶ子どもたち、凍った川で穴釣りをする人、洪水で流されてしまったハロウィンの魔女の看板、公園での記念行事など。ページを行ったり来たりしながら町の変化をたどることもできます。
絵を楽しむなら小学校低学年から、一人で読むなら小学校中学年から。
紹介者:守山市立図書館/井澤知恵さん
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