日常の延長で考える自分仕様の防災セット
三徳包丁とペティナイフの例
家庭で使う包丁の選び方や手入れの基本を、包丁専門店の八木紫帆さんに教えてもらいました。撮影/二階堂直敬 記事提供/京都リビング新聞社
自分に合った包丁選びは台所の広さや手入れの頻度が目安
多くの家庭で使われている三徳包丁の選び方を八木さんに聞いてみました。
「まずは大きさですね。三徳包丁だと刃渡り16.5~18cmがよくあるサイズ。ただ、狭い台所では18㎝だと大きくて調理するときに手や刃先が周囲に当たるといったことも」。台所の広さも考慮して選ぶといいのですね。
「今持っている包丁が使いやすければ、買い替えるときに刃渡りの長さを測ってからお店に行くと選びやすいでしょう」
素材についてはどうでしょうか。
「家でどうメンテナンスするかで、おすすめの素材は変わります。あまり研ぎたくないという人には硬いステンレス製を、こまめに研ぐ人には鋼(はがね)のものを紹介しています。硬いステンレスはさびにくく切れ味が長持ちしますが、家庭で研ごうと思うと硬すぎて難しい場合も。一方で鋼はさびや変色が起こりやすいですが、さっと研ぐだけですぐ切れるものもあり、日々の手入れがしやすいのです」
いずれにしても、実際に手に持って選ぶことが大切、と八木さん。
「重さや長さなど、自分の手になじむものを選んでくださいね」
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八木庖丁店
八木紫帆さん錦市場そば、多くの料理人に愛される包丁店の4代目。店内には包丁をはじめ銅鍋や抜き型など調理道具もそろう