【料理編】ひと工夫で変わる 〝本格ビフカツ〟挑戦を
イタリアンやフレンチ。友人とのランチで、メニューを見て「これってどんな料理だろう?」と思ったことはありませんか。今回は、そんな料理についての話です。イラスト/フジー
記事協力/京都リビング新聞社
上に並んでいるのは、イタリア、フランス、スペインのさまざまな料理の名前。「食べたことがある」「聞いたことはある」という人もいるのでは。ただ、01から10までどんな料理か説明できるかというと、難しいかも。
そこで、これらの知っているようで知らない料理や、その調理法について、大和学園京都調理師専門学校調理師科学科長の角嘉久さんに解説してもらいました。
料理の歴史や名前の由来も紹介しています。※諸説あり
学校法人大和学園
京都調理師専門学校
調理師科
学科長 角嘉久さん
フランス料理
1タルタル
「マヨネーズをベースにしたタルタルソースとは別物です」と角さん。フランス料理では、牛や馬などの赤身肉を生のまま細かく切り、塩・こしょうで味付けした料理のこと。「名前の語源はモンゴルの遊牧民〝タタール人〟といわれています。遠征の際に食用にしていた馬の肉が硬いので、細かく切っていたことが由来だとか。卵黄を混ぜながら食べるのが一般的です」
2バロンティーヌ
フランス語で〝包む〟という意味。開いた鶏肉の上にミンチや野菜などを敷き詰め、筒状に巻いたものを低温でボイル。輪切りにして食べる料理です。「断面の美しさが人気の一品。コース料理にもよく登場します」
3ポワレ
ポワレとはフランス料理の調理法の一つ。蒸し焼きを表すこともありますが、現在はフライパンで香ばしく焼くことをいう場合が多いそう。「タイやスズキといった白身魚と相性の良い調理法です。ほかに〝ロティ〟はオーブン焼き、〝プレゼ〟は少量の水を入れて蒸し煮にすること。こちらもよくあるので、覚えておくといいですよ」
4コンフィ
油脂で煮るという、フランス料理の伝統的な調理法をいいます。「油脂でじっくりと煮た後、そのまま漬けて冷やしておけば保存食に。冷凍技術のない時代に肉を保存する手段として重宝されました。〝鴨のコンフィ〟が有名ですが、カモの場合は臭みを取り、柔らかくするため、調味料や香辛料に1日漬け込んでから煮ます」