絵手紙に思い託して
服を選ぶのは楽しい半面、悩むことも多いのでは。そこで、読者に聞いた服選びの悩みに、心理学の観点からアドバイス。子どもの服選びについても紹介します。イラスト/オカモトチアキ
記事協力/京都リビング新聞社
読者に聞くと、「服選びに自信が持てない」「買い物に行くと、いつも似たようなタイプを選んでしまう」「夫は私が買ってきた服を着ない」などの声が届きました。
これらには、「実は◯◯と思っている」という心理が働いていることも。それぞれの心理を知ることで、服選びがもっと楽しくなるかもしれません。被服社会心理学と呼ばれる、装いに関する心理学の専門家にアドバイスしてもらいました。話を聞いたのは、京都ノートルダム女子大学現代人間学部生活環境学科教授の牛田好美さんです。
自分を知って心のままに着たい服を
「明るい色の服などを着たいと思っても冒険できず、
同じテイストの服ばかり選んでしまう」(Sさん)
アドバイス
「冒険してみて失敗したらという不安はありますよね。この色は自分には似合わないという思い込みもあるかもしれません」と牛田さん。「例えば同じ黄色でもトーンが違えば似合う黄色があるはず。似合う色調は髪、目、肌の色を基に判別します。自分で調べるなら、鏡から約1m離れて左右の肩に色調の異なる服を置いて見比べてみて。顔色が明るく元気そうに見えた方が自分により似合うもの。とにかく挑戦してみましょう。
パーソナルカラー(※)や骨格診断で詳しく似合う色調、デザインを知ることもできますよ」
※その人の生まれ持った髪、目、肌などの色と調和する色のこと
「年齢とともに似合う服と着たい服が違ってきたように思い、
人の目を気にするようになった」(Nさん)
アドバイス
「自意識には、公的自意識と私的自意識があります。公的自意識は自分の外見など外から見えるものに、私的自意識は自分の内面や気分など外からは見えないものに、それぞれ注意を向ける意識のことです。人の目が気になるのは、この公的自意識が高い状態にある人。Nさんもそうなのかもしれません。ですが、人はそんなに自分を見ていないもの。そう思って、好きな服を着てほしいです。
それでも人の目が気になるようなら、シルエットを考えてみて。年齢の影響を大きく受けるのは体形です。気になる部分をカバーするタイプのものを選んでみてください」(牛田さん)
- 教えてくれたのは
- 京都ノートルダム女子大学
現代人間学部
生活環境学科
教授 牛田好美さん