社会のしんがり
「母ではなくて、親になる」
山崎 ナオコーラ/著 河出書房新社(1512円)
親になるって決めたら、楽になった!
子どもができたら、女は「母」になる。間違いじゃないけれど、イメージしていた母親らしいことが、自分にはできない。でも、できないなら無理してしなくてもいい。自分は母ではなくて、親になろう。そう決めたら、なんだか楽しくなった。
著者が妊娠・出産・育児を通して感じたことが、赤裸々に書かれています。親になって初めて考えたこと。子どものことはもちろん、仕事のことや親のこと、世の中のことやさまざまな悩みまで。その考え方には、はっとさせられるところがたくさんあります。自分はどうだろう。家族はどう考えているだろうと、読み終わった後に思わず周りの人の意見を聞いてみたくなります。育児エッセイだけれど、子どものいない人も、未婚の人も、もちろん性別も問わずに楽しめる一冊です。
紹介者:野洲図書館/林 陽子さん
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