がんばろう、滋賀。
渡貫淳子/著 平凡社(1400円・税別)
南極ってどんなところ?
「食糧を運べるのは年に一度」「使用できる水の制約がある」ーこれらは南極で料理する際の大きなポイントの一部。
この本には、これまで主婦として生活していた著者が、念願の南極地域観測隊の調理隊員として派遣されるまでの訓練、南極での暮らし、帰国してからの考え方などが描かれています。
リメイクの神と呼ばれるカレーなど、ゴミを出さず、食材も無駄にしない地球にやさしいレシピは、家庭でもきっと役に立つはず。南極では花や緑で季節を感じることができないため、制限のある中でも、お花見や餅つきといった行事を楽しんだり、ヨガを行ったりなど、毎日を大切にいきいきと暮らしている様子が印象的です。
1万4000km離れた南極が少しだけ身近に感じられます。著者がチャレンジする勇気に、何ごとも始めるのに遅すぎることはないと背中を押してもらえます。
紹介者:栗東市立図書館/西堀直美さん
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