“役割ストレス”から脱却!
グロースターの仕たて屋
ビアトリクス・ポター/作・絵 石井桃子/訳 福音館書店(756円)
グロースターの〝小さな〟仕たて屋さん
昔、グロースターの町に、大変貧しい年老いた仕立て屋が猫のシンプキンと暮らしていました。そのころのグロースターは、どこの家にもねずみたちが通り抜けられる秘密の通路があり、もちろん仕立て屋の暮らす小さな部屋にもねずみたちがすんでいました。
クリスマスに近いある日、仕立て屋は市長の注文で、クリスマスに行われる婚礼の衣装を作り始めます。ところが、病気で寝込んでしまい起き上がることもできません。そこで、シンプキンに食べ物とあな糸を買ってくるよう頼みますが、シンプキンは、買い物に出ている間に、捕まえておいたねずみをご主人が逃がしたことに腹を立て、買ってきた糸を隠してしまいます。衣装はまだ縫い合わされてもいません。
ところが、クリスマス・イブの夜、雪の町にさまよい出たシンプキンは思わぬ光景を目にします。1903年に書かれた小さなクリスマスの物語。
紹介者:大津市立図書館/田中裕子さん
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