「うちのお義母さん」【こそだてDAYS】
村山桂子/作 織茂恭子/絵 福音館書店(900円・税別)
うれしい気持ちを伝えるために
たぬきの家の隣にきつねの家族が引っ越してきました。きつねの奥さんは「これはほんのつまらないものですが」とイチゴをかごにいっぱいくれました。たぬきの奥さんはうれしくなっておかえしを考えます。そして「これはほんのつまらないものですが、おかえしです」と掘りたてのタケノコをきつねの奥さんにもっていきます。きつねの奥さんは大喜びです。
たいていの場合、この時点でおかえしは終わりになるでしょう。が、きつねの奥さんは「おかえしのおかえしです」と花と花びんを持っていきます。そしてこの先、二人のおかえし合戦はとんでもないところまで発展してしまいます。
それもこれも、自分のうれしい気持ちを伝え、相手を喜ばせたい一心によるもの。この気持ちはちいさなお子さんにも実感してもらえそうです。それぞれの家の様子がよくわかるカラフルな絵も楽しいですよ。
紹介者:守山市立図書館/名合有紀さん
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