社会のしんがり
ふたりっ子バンザイ―石亀泰郎写真集
石亀泰郎/著 夏葉社(2160円)
カラフルな子ども時代
傑作写真絵本『イエペはぼうしがだいすき』(文化出版局刊)を知っている人は多いのではないでしょうか。その作者・石亀泰郎さんが1965年に出したデビュー作が、この度復刊されました。
被写体の2人は石亀さんの子どもで、年子の兄弟とのこと。哺乳瓶をくわえたころから幼稚園に通うころまで、時には裸ん坊でじゃれ合い、時には取っ組み合いをし、また泥だらけになりながら力いっぱい生きている子どもたちの様子からは、まばゆいばかりの生命力を感じます。
大人になると自分の子ども時代の記憶はすっかり抜け落ちてしまうものですが、自分にもあったかもしれない幸福な子ども時代を懐かしく追体験できるような、すてきな写真集です。モノクロームなのに、とてもカラフル。ずっと手元に置いておきたい1冊です。
紹介者:野洲図書館/早田ひとしさん
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