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寿岳章子/著 沢田重隆/絵 草思社(2350円)
国語学者が見た湖北の魅力
毎年4月に行われる長浜曳山祭り。長い伝統を持つこの祭りは多くの人を魅了してきました。京都に暮らした国語学者の寿岳章子さんもその一人です。本書は、画家・沢田重隆さんとのコンビによる紀行文シリーズの一つです。
長浜市立図書館での講演会をきっかけに、湖北めぐりが始まります。祭りでは、子供歌舞伎のおもしろさ、山車の壮麗さに感嘆します。古い街道に息づく日常を鮮やかに描き出した文章と豊富な挿絵が、町に暮らす人たちをより一層身近なものにしてくれます。
周辺の町々にも筆は及び、湖北、高月、木之本、余呉に残る伝統文化を伝えます。
寿岳さんの文章は、時代の記録でもあり、今も続く湖北の魅力が光り輝いています。
曳山巡行は感染防止のため2年連続見合わせとなりましたが、活気のある曳山に再会できる日が待ち遠しいです。
紹介者:守山市立図書館/天谷真彦さん
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