土地の特徴を生かしながら、心地良い空間をかたちに
前回ご紹介できなかった小林邸の魅力をさらにご紹介!
家の中のどこにいても無垢材の香りと肌触りに癒やされる小林邸。
しかし、大喜工務店がつくる〝無添加骨太住宅〟とは、ただ無垢材を大量に使うだけではないようです。
例えば、住まいの空気を左右する壁。
同社ではサンゴ漆喰(しっくい)、ドイツ本漆喰、珪藻土、和紙など体に優しい自然素材を標準仕様にしています。
「わが家の壁は全部ドイツ本漆喰。職人さんが丁寧に塗ってくれました。ヨーロッパの教会などで昔から使われてきた壁材で、調湿性や耐久性に優れていて、消臭効果もあると大喜さんが教えてくれました」
と小林さん。
家族みんなで柱を磨いたという小林邸。無垢材の床や柱、家具などの仕上げには、安全基準の厳しいドイツ製の天然塗料やオイルなどが使われているとのこと。
人の肌が直接触れるものなので、これもうれしいこだわりの1つですね。
小林邸の間取りで目を引いたのは、リビングの横に設けた小さな畳の部屋。
扉を開ければ、洗面室や脱衣室に直結する廊下にも出入りできるようになっています。
「ファミリークローゼットを兼ねた着替え部屋。仕事柄汚れて帰ってくるので、玄関からここに直行して着替えて、そのまま風呂へ行けるように設計してもらいました」
畳のファミリークローゼットとは新鮮!
少しごろっと横になりたいときにも重宝しそうですね。
キッチンはヒノキのカウンター越しにリビングの様子がわかる対面式。シックなタイルを施し、落ち着いて料理に集中できる空間です。
「背面には扉付きの大きい食器棚を造り付け。お客さんが来たときでも扉を閉めたらパッと隠せて便利ですよね」
大工、左官などの職人と住まい手の関係が密なのも同社の特徴。
工事中でも施主はいつでも現場を見学したり、「こうしたい」「こうしてみては?」という意見のやりとりをすることができます。自分の目で確かめながら、納得のいくデザインや動線をカタチにできるのも大きな魅力ですね。
玄関からホールは右手一面が全て収納に。扉も内部の壁にも無垢のパイン材を使用。
2階の個室には木の香りいっぱいの大きなウォークインクローゼットを設置。家族の生活スタイルや持ち物に合わせて、必要な場所に必要な大きさの収納が設けられています。
家中がスッキリと片づけやすそう!
よく見ると、各部屋や廊下の上部にこんな通気窓が。
同社では、建物全体が魔法瓶のように外気の影響を受けにくい外断熱通気工法を採用。太陽光や空気の流れをコントロールすることで、効率的に断熱性能を高められるよう設計施工されているんですね。
この通気窓もその1つ。
空気の流れを計算し、風を通したり熱を逃がすための仕掛けなのです。
「断熱など隠れてしまう部分の施工の様子も自分の目で確かめました。大喜さんは断熱材やサッシなどの設備も、良いものはどんどん取り入れる社風。その点も安心して任せられましたね」
人工的な空調や換気システムにできる限り頼らない家だから、一年中快適に暮らせつつ光熱費などのランニングコストも抑えられそうですよ。
「この地松の木目はほんまにきれいですよね」「1㎜間隔の均等な木目。こんな木、なかなかないで」…
かなりマニアック…。
工務店代表と施主というよりは、木の家が好きな友だちが語り合っているようです。
「何度も事務所に通って、最後は親戚の家に遊びに行く気持ちでしたから(笑)。本当に大喜さんは型破りな会社。宣伝は全然しないし、打ち合わせや設計の直しも納得いくまで無制限だし、施主がバイキング料理みたいに木材や設備を選んで、金額まで算出するという方法も独特。もちろん難しいことはきちんと教えてもらえるし、ダメなときはダメとはっきり言ってくれる。全て『若い人に良い家を建ててあげたい』という社長の信念の表れだと思います」
これから家を建てる人へのアドバイスをうかがうと…
「家って一生に一度の高い買い物。こうしたいと思うことはできる限りやったほうがいい。施主が家づくりについて勉強したり、考えたり、動いたりと自主的に取り組めば、大喜さんは誠実に応えてくれますから。ぼくの場合は、太い梁や大黒柱など無垢材にこだわり過ぎたわけなんですけど(笑)、これから住むほどに味が出てくるだろうなと楽しみで仕方ないです!」と笑う小林さん。
〝家は買うものではなくてつくるもの〟
改めてそんな言葉が頭に浮かびました。
同店が建てた家の魅力を詳しく知りたい人は、動画をチェック!
大喜工務店
住所:滋賀県東近江市平田町764
TEL:0748−22−0028
FAX:0748−23−5090