【掃除編】〝つけっぱなし〟で汚れがよく落ちる
インテリアを見直すなら、毎日の生活に欠かせない「カーテン」に注目を。インテリアコーディネーターの尾ノ井有佳子さんは「カーテンを変えるだけで部屋のイメージをガラリと変えられますよ」と話します。カーテンで部屋の印象をチェンジしてみませんか?
記事提供/播磨リビング新聞社
暮らしに必要なカーテンの役割
普段、何気なく使っている「カーテン」。実は毎日の暮らしの中で大切な三つの役割を果たしています。
一つ目は「プライバシーを守ること」。最近は、隣の家と距離が近い住宅地が増えています。室内外からの光により、昼夜関係なく外から室内が見えてしまうことも。そんなとき、カーテンは外からの視線を遮り、目隠しとして役立ちます。また、家の中の生活音の漏れを防ぐ、防音効果も期待できます。
二つ目は「断熱機能性と遮光性」。カーテンが外気温を通しにくくすることで、夏は外からの日差しを和らげ、冬は冷気の侵入と室内の熱が逃げるのを防ぎます。カーテンのひだに空気層ができることで断熱効果が高まり、エアコン効率はアップ。部屋に差し込む光の量を調整できるので、日差しによる家具の日焼け防止にもなります。
三つ目は「部屋のインテリア」。カーテンは、部屋のコーディネートを楽しめるアイテムの一つです。生地の質感やカラー、デザインは、インテリアの要素として部屋の雰囲気作りに大きく影響し、季節感を楽しむこともできます。
カーテンはインテリアの一つ
カーテンの色を決める時は、部屋のインテリアカラーのバランスを考えることが大切です。
部屋全体のカラーバランスは、床、壁、天井など部屋の大部分を占める「ベースカラー」、家具やカーテン、ラグなどの「アソートカラー」、クッションやソファカバーなど部屋のポイントになる「アクセントカラー」の三つの配色が基本。カーテンの色も、部屋の「ベースカラー」を基に、「アソートカラー」として、雰囲気にマッチした色を選ぶと、色の選択に失敗することはありません。
より洗練された空間づくりを目指すのであれば、反対色を取り入れると遊び心のある空間が作れます。最近は、柄入りより無地でシンプルなデザインを選ぶ人も増加しています。どんな部屋にしたいのか決めてから、カーテンを探してみましょう。
教えてくれたのは
「カーテン」と言っても、形状やカラー、素材はさまざま。オリジナルの組み合わせで、部屋のイメージや生活スタイルに合わせたものを選んで、快適な暮らしを演出しましょう。
画像提供/カーテンスクエア、キョーリツ、トータルインテリアセルビー
リビング
大きな窓があるリビングにはレールカーテンが一般的ですが、最近は部屋を縦長に見せて開放感を与えてくれる「バーチカル(縦型)ブラインド」も人気です。厚地のルーバー(羽根)とレース生地のルーバーの角度を変えて採光と遮光をコントロール。目隠しもできる優れものです。
- Point
- リビングには、天井が高く見えるスッキリしたデザインがおすすめ
- 装飾レールを取り入れても◎
子ども部屋
子ども部屋には1色のロールスクリーンやポップな色柄のカーテンにするとワクワク感がアップ。アクセントクロスに合わせる場合は、色柄とのコンビネーションも考慮して。
- Point
- 家庭の洗濯機で洗えるウォッシャブルタイプを選ぶと、子どもが汚してもすぐに洗えます。
和室
畳のある部屋には、和紙のような素材感の生地の「プリーツスクリーン」を。障子と比べて窓の開口を有効に使え、モダンでオシャレな空間を演出してくれます。木目調のぬくもりのある雰囲気を壊さないナチュラルな印象でまとめるのがおすすめです。
- Point
- 掃き出し窓はスクリーンよりレールカーテンの方がスムーズに移動できます
寝室
遮光性や遮音性、断熱性に優れたカーテンがおすすめ。外からの光の差し込みや窓際の冷え込みを気にすることなく、睡眠中も快適に過ごせます。一日の疲れを癒やす寝室には、濃い色やダーク系など落ち着いたカラーを選ぶと良いでしょう。
- Point
- プライベート空間なので、好きな色や趣味にこだわるのも◎
カーテンも
ファッショナブルに
ファッションのように、インテリアにもお気に入りを取り入れてみませんか。
晴れやかなカラーリングを
例えば「イエロー」と「グレー」。定番の「ホワイト」も人気です。シンプルで無地、そして遮光性など機能性が充実したカーテンが注目されています。
少し光沢のある生地にデザイン性のある織り方で、グレーでも無機質にならないのがポイントです!上品な印象です。
尾ノ井さんお気に入りのカーテン
暮らしのヒント
- 手入れの頻度は?
- 窓に面したレースカーテンは、意外と外気に混ざったチリやほこりで汚れています。年に2回は洗濯するようにしましょう。日ごろの手入れがカーテンを長持ちさせるポイントです。
- 買い替えるタイミングは?
- カーテンの布地にカビやシミが目立つ、汚れが取れないなど、悩みがあれば買い替えて。ギアの付いた機械的な構造を持つ「ブラインド」やカーテンを折りたたみながら上下に開閉させる「シェード」などメカタイプのカーテンは10年経ったら点検を。開閉していないことも傷む原因になります。