膳所にある麻婆豆腐専門店「color’s」
〝Do It Yourself〟を略した「DIY」とは、欲しいものを自分で作る日曜大工。ミセスの間でも人気が高まっている今、初めてでも簡単に楽しめるDIYのコツをプロに教えてもらいました。新生活に向けて、世界に1つだけのものづくりに挑戦してみませんか?
★価格は特記以外税込み
手軽に始められる場所が増えつつあります。
失敗も〝味〟ととらえ、まずはチャレンジ!
好みの家具を作ったり、壁や床など部屋の印象を変えて楽しむDIY。リビング読者に行ったアンケートでは、約半数がDIYをしたことがあると答えた一方、興味はあるけれど「難しそう」「不器用だから」などの理由で踏み出せない人も多いよう。
そんな中、「手軽にDIYに挑戦できる環境が拡大しています」と教えてくれたのは、DIY好きに人気のホームセンターの1つ「コーナン」あすと長町店店長の薮中雅英さん。DIY商品の取り扱いや、工具の貸し出し・工作室を併設した店が増えるなど、知識が無くても始めやすくなっているそう。とはいえ、初心者は何から始めればいいのでしょうか。「まず作りたい物を明確にすること。何を作るかが決まれば、必要な道具や方法は、DIYショップやホームセンターなどでスタッフが相談に乗ってくれます。まずはトライしてみて」。
また「家具や壁の色替え・貼りかえなどリメイクするDIYも女性に人気です」とは「DIY STUDIO goods & interior」店長の宮原妙子さん。小物やリメイクなら1時間以内で完成するものも! 早速、挑戦してみませんか。
初心者におすすめ
DIYの基本
アップルボックスに挑戦
- 作業時間の目安/60分
- 材料費/約2000円
細かな作業が無く、DIYに欠かせない「留める」動作を覚えられるアップルボックス作り。〝板をそろえて留める〟を繰り返すだけで簡単に作れます。すのこ、台、箱作りと応用できる基本が詰まっているのでDIY初心者は早速やってみましょう!
【材料・道具】
縦41×横45×深さ33.5(cm)の場合
- ●板(SPF材)
Ⓐ長さ37×幅8×厚さ1.8(cm)…6枚
Ⓑ長さ45×幅8×厚さ1.8(cm)…10枚 - ●角材(SPF材)
Ⓒ長さ30×幅4×厚さ3.7(cm)…4本
Ⓓ長さ30×幅3.5×厚さ1.8(cm)…2本 - ●ビス(金槌の場合はくぎ)68本
- ●電動ドリルドライバー(または金槌)
- ●さしがね
- ❶まずは短い方の側面(上写真
部分)を2つ作ります。角材Ⓒの上に板Ⓐを重ね、両端を2カ所ずつ留めます。上下の板の後、中央の板を留めてすのこ状に
- ❷すのこ状にした板の側面を、角材Ⓒが内側になるよう向い合わせに立て、すのこ状の板を挟むようにして板Ⓑを重ね両端を2カ所ずつ留めて、計6枚取り付けます。残りの板Ⓑ4枚も同様に取り付けます。
- ❸重ねた時にずれないように足作り。右の図のように箱内側の角材Ⓒとぶつからないよう床面に印を付けます
- ❹底面の板と交差するように、角材Ⓓを印より1~2mm内側に取り付けて完成!
- アレンジも!
- 塗装してヴィンテージ風にしたり、キャスターをつけたり、2個重ねて棚にしたり、箱を立てて天板をつけて机にしたりと用途が広がりそう
取材協力
- ●ホームセンターコーナン あすと長町店
- DIYの入門道具から本格的な材料まで充実の品ぞろえが魅力。店内には工具の利用が無料の加工室(先端パーツは有料)を併設し 、木材カット(有料)も対応してくれるので、手ぶらでDIYに挑戦できます。
- 所在地/仙台市太白区 あすと長町2-3-10
- 営業日時/月~土曜9:30~20:00(日曜・祝日は9:00から)、無休
- TEL.022(746)8981
もっと手軽に楽しみたいなら
〝貼るだけ〟の
便利グッズで簡単リメイク
- 作業時間の目安/30~60分
- 材料費/約3500円
不器用さんや初心者にオススメなのが、既製品に〝貼る〟だけの簡単リメイク。特別な道具は必要無し。欲しい形にマスキングテープやリメイクシートを切って貼るだけで、オシャレに変身できます。写真右の引き出しを囲む飾り枠は、「モールディング材」。発泡スチロールや押出しポリスチレンで作られており、色を塗ったり両面テープで接着できます。取っ手も変えれば雰囲気も一新。
- 家具にも壁にも貼れて自分好みの空間が作れる
-
「decolafa®」シリーズのマスキングテープや、賃貸でも使えるリメイクシート。ダマスク柄や花柄など、種類も豊富です。タイル柄は1つずつ切り取って使ってもカワイイ! decolfa® Ⓐ「インテリアマスキングテープ」100mm×8m・1000円 Ⓑ「フィルムテープ」50mm×8m・600円。 Ⓒ貼ってはがせるリメイクシート「Hatte me」50cm×1m・2480円から。
取材協力
- ●DIY STUDIO goods & interior
- 「和以美」が運営するDIYショップ。「decolfa®」シリーズを中心に輸入壁紙、タイルなどのアイテムが充実。無料の工作スペース(要予約)では、道具を借りられるほか、塗装材を持ち込んで色の塗り替えもできます。※塗装での利用の場合は別途500円。
- 所在地/仙台市若林区六丁目字小荒井東27
- 営業日時/9:30~18:00、日曜・祝日休 ※土曜臨時休あり
- TEL.022(287)1434
実際にDIYを始めるにあたり、覚えておきたい基礎知識やよりキレイに仕上げるコツなどを「コーナン」あすと長町店店長の薮中雅英さんに教えてもらいました。
- どんな道具をそろえればいい?
- まずは基本の7点から
木工なら写真の7点が基本です。特に工具は実際に店で手に取って重さや使いやすさを確認するといいですよ。
- ①さしがね…長さを測るだけでなく組み立ての際、垂直かを確認するときにも使用
- ②メジャー
- ③金槌
- ④のこぎり…両刃ののこぎりは、目が粗く木目に沿って切る「縦引き用」、目が細かく木目に対して直角に切る「横引き用」で使い分けます。片刃・替刃ののこぎりなどもあり
- ⑤紙やすり…木のケバ立ちを抑えるほか、塗装をはがすときにも活躍。数字が小さくなるほど粗いので、ケバ立ちを削るには〝80〟、仕上げには〝280〟など異なる粗さのやすりを用意しておくと便利。粗い方から順に使います
- ⑥きり
- ⑦ドライバー
⑥⑦を兼ね備えた「電動ドリル&ドライバー」は小型なら3000円前後。力入らず&一瞬で留められるので予算があれば検討して
- 基本的な動作について教えてください
- 切る・削る・塗る・留めるの4つです
覚えておきたい動作は4つ。それぞれのコツは、
- 1.切る…のこぎりなら脇を締め、刃渡り全体を使うこと。
- 2.削る…紙やすりなら端材に巻き付け、木目に沿って動かす。
- 3.塗る…数回に分けて塗るとムラが減る。
- 4.留める…ドリルドライバーや金槌で留めるとき、くぎやビスの上部を持ち軽く板に固定したら、工具も垂直に当てて留めること。打つ前にきりで5mmほど穴を開けておくと、留め具を固定でき板が割れるのも防げます。
- キレイに見せるにはどんな工夫が必要?
- 仕上げの一手間を大切に!
くぎやねじの頭をダボ(埋め木)で打って隠せば、自然になじみ各段に美しく。また、塗装の後には、#250~300前後の細かい目のやすりを全体にかけたり、ウエス(ぞうきん)で拭き上げるとキレイに仕上がります。慣れるまではカットサービスや工具のレンタルも活用すると良いでしょう。