焼き立てパンを頬張りたくなったらココ♪【ぱんふれ】
こんにちは、ライターのナイです。
マイホームの建築現場って、みなさんはイメージできますか?
たくさんのアイディアを膨らませて下準備し、いざ建築の段階となるとなかなか現場に足を運ぶことが難しくなったりしますよね。
大工さんたちにお任せしてあとは完成を待つばかり……という部分もありますが、やっぱり大切なわが家ですから、建築中にどんな作業が行われているのか知っておきたいとも思うんです。
そこで今回、滋賀県甲賀市に事務所を構える建築工房おおすみさんが手がける、建築中のお宅を見学してきました!
見学してみてわかったのは「完成したら見えなくなる部分こそ肝!」ということ。
そして、たくさんのプロフェッショナルによって家が出来上がるということでした。
手づくりにこだわった木の家
今回お邪魔したのは、2020年2月に完成予定のこちらのお宅。
中に入ると……
さっそく、大きな梁と美しい木目の天井がお出迎え!
施主さんの「手づくりにこだわりたい」という願いから、「手刻み」という工法で大工さんが一つ一つ削り出した木の骨組みで組み立てているそう。
木の風合いと特徴を活かした方法は、熟練の大工さんだからこそ成せる技です。
ふんわりと木の香りが漂ってきて、すでに温かな雰囲気があります。
そしてリビングダイニングキッチンに向かうと、ちょうど左官職人さんが壁を塗っている最中でした。
家族が集まる場所なので、オールシーズン心地よく過ごせるよう調湿機能に優れた漆喰を使っています。
こちらも木の柱と漆喰のやわらかな色合いがマッチして、きっと明るい空間になるんだろうな……とイメージできました。
キッチンの収納棚は、奥様の希望でオーダーメイドされたものだそう。小さなお子さんがいらっしゃるので、絵本やおもちゃなどをたっぷり収納できるようになっています。
建築中だからこそ見える家の基礎
上棟式や完成後の見学会と違って、建築中の室内は一見味気ないように思えますが、実は今しか確認できないポイントもあります。
例えば、壁の基礎部分は完成したら見えなくなる場所。
建材を重ね配線工事なども行う壁は、大工、左官、電気屋……とたくさんの方が関わっています。
その際、どれだけ丁寧に仕上げて次の業者に引き継げるかが重要なのだとか。
この積み重ねが住み心地に大きく関わってくるそうです。
こちらは建材が隙間なく貼られ、均等に固定されている壁の基礎です。
この上に下地を塗りさらに漆喰を塗っていくのですが、基礎が不均等だったり固定が弱いと耐久性や完成後の壁の凹凸にも影響が出てきます。
パッと見たときには素敵な内装でも、住んでみると立て付けが悪かったり粗が見つかる…というのはとても悲しいですよね。
設計図上は問題なくても、やっぱり自分の目で確かめないとわからないこともあると思います。
さらに、使用する建材ごとに長所短所があるので、現場の視点から完成後数十年を見越したアドバイスをいただけることも。
現場で見て・聞いて、はじめて知ること、気になることも出てくるはず。
せっかくの機会なので、職人さんに尋ねてみてもよいかもしれませんね。
左官体験で感じた職人技
そして見学中、左官職人さんから「漆喰塗ってみる?」と思わぬお声がけをいただきました!
貴重な機会に嬉しさ半分、うまくできるかな……とドキドキ。
塗る前の漆喰ってもっと粘土のような素材かなと思っていたのですが、実際はとろっとした質感でびっくりしました。
これも実際に足を運んでみないとわからなかったことかもしれません。
こて台に適量の漆喰を取り、こてに乗せて上へ上へと塗り広げていくのですが……これがとても難しい!
均等に薄く伸ばすことはもちろん、徐々に乾いていくので手早く塗っていかなければいけません。
難しくもありますが、こうして自分の家づくりに携わることができたら、もっと愛着が湧きそうですね!
最後は左官職人さんに綺麗に仕上げていただきました。
漆喰は2度塗りし、1回目と2回目で厚みを変えるそう。ミリ単位の調整も長年の経験と勘で行うのだとか。
壁を塗る際に使う仕事道具も見せていただけました。
間近で職人さんの仕事、道具を見学できるのも建築中ならではですね。
丁寧な手仕事は、まさに施主さんが望まれた「手づくりにこだわる」という点にも通じていると思いました。
完成見学会は2月開催予定
見学中に印象的だったのは、工務店さんと左官職人さんが密にコミュニケーションを取っていることでした。
専門家が意見を持ち寄れる環境が整っていると、不測の事態でも臨機応変に解決していくことができます。
より良い家づくりのためにたくさんの方が関わっているのだと、見学を通して改めて実感しました。
木のぬくもりを活かして職人さんたちが作り上げるこちらのお宅は、2月中旬に完成見学会を予定。
建築中の様子がわかると、ますます完成が楽しみになりますね。
建築工房おおすみ
http://kobo-osumi.com/住所:滋賀県甲賀市水口町虫生野1192-1 VALLEY・VILLA K 1階
TEL:0748-69-7655
FAX:0748-69-7645
E-mail:kobo.osumi@gmail.com