心に浮かんだのは、どんなメロディー? テーマは音楽「読者の五七五」
滋賀のお店や企業で見かける、あの制服、この制服…。
そこに込められた思いや知られざる便利機能に迫ります。
接客の笑顔が映えるカジュアルシック
平和堂
近年は食料品売り場を充実させた店舗の展開に力を入れているという「平和堂」。その一つで、昨年4月にオープンした「フレンドマート大津テラス店」(大津市打出浜)を訪ねました。
モノトーンを基調とし、親しみやすさとおしゃれさを兼ね備えたこの制服。2008年「フレンドマートグリーンヒル青山店」のオープンの際に誕生したものだそう。「こちらのデザインがお客さまにもスタッフにも大好評で、その後オープンした店舗でも同じものが採用されることになったほか、以前からの店舗についてもこちらのデザインへと徐々に移行しつつあるようです」とフレンドマート大津テラス店店長の西村信彦さん。「着たい」と思える制服の存在が、スタッフの笑顔をますます引き出してくれそうですね!
軽くて楽な着心地のシャツは、すぐ乾いてシワになりにくく、ノーアイロンでも着られるそう。そして、袖ぐりが大きいため、シャツの下にもいろいろ着込めます。スーパーの食品売り場って寒いですものね!
1 キャップ下にはネットを着用。さらにキャップ自体にもネットが付いていて、毛髪の混入を徹底ブロック。 2 体毛の混入防止のため、袖口のゴムはかなりきつめ。 3 濡れにくい素材の、ころんとしたシルエット。濡れた床でもすべりにくいように、靴底の滑り止めも深めに作られています(鮮魚コーナーは長靴)
生のフルーツを扱うので、衛生管理面からマスクは必須。でも、接客も担当しているため、笑顔が見えるよう透明フィルムを使った特別なマスクを使用しています
愛されて16年。決め手は清潔感
滋賀銀行
清潔感と品の良さが感じられる滋賀銀行の制服。創業70周年にあたる2003年、行内公募で選ばれ、こちらのデザインにリニューアルしたのだそう。以来16年間同じデザインです。
シャツの色は、滋賀銀行のイメージカラーである水色(写真左)のほか淡い紫色(写真右)の2色展開。
ちなみにサイズは5号から25号まであり、幅広い選択が可能です。また、育児休業を取得する職員も多いため、ワンピースタイプのマタニティ制服も用意されているのだとか。自分にあったサイズでの着こなしも、清潔感の鍵といえそうですね。
ベスト、スカート、スラックスにはさりげなく水色のストライプ柄。水色・薄紫どちらの色のシャツにも合うスカーフは、5月~9月の夏季以外に着用しています
パッと目を引き、安全を守る
アダムス
セキュリティ
鮮やかでインパクト大! 「草津宿場まつり」「クサツハロウィン」といったイベントの警備などを手掛ける警備会社「アダムスセキュリティ」の制服は、2016年に現在のデザインに一新されました。
「とにかく目立つものを」「警備服の既成のイメージを超えたい」と代表取締役の澤井敬輔さんが自ら考案したそうですが、なぜ目立つことにこだわったかというと…?
「一つは交通安全のため。人ごみの中、歩行者や車から目につきやすいほうが、警備員の仕事がしやすいですから。かと言って、奇抜すぎると警備員だとわかってもらいにくくなるので、そこは工夫しました」と澤井さん。そして、この制服に込められたもう一つの思いは「企業イメージ、業界イメージの向上」。「かっこいい制服を着れば、仕事に誇りが持てるでしょ。汚れたら新しいものに交換するようにもしています」
ちなみに、現在また制服のリニューアルを検討中とか。「在庫が残り少ないので、今のデザインで追加注文するか、この機会にまた変えようか迷っているんです」。次の展開にも目が離せません!
1 両手が空いた状態で話しやすい位置にトランシーバーを掛けるホルダーを設置。 2 袖の下に赤があしらわれている点もコダワリ。警備では手を挙げる動作が多いので、ビシッとキマります
県内の制服会社に聞きました
制服事情いろいろ
- Q.制服は、どんな風に作られているのでしょう?
- A.大きく分けると2つの方法があります。1つ目は、制服メーカーのカタログの中から好みのデザインを選ぶカタログ注文。2つ目は、オリジナルのものを作っていく特別注文です(岸本さん)
- Q.ちなみに、これまでに注文を受けた中で最も高級な制服は…?
- A.ある地元企業が東京進出をする際に特別注文された、黒の革製のソムリエエプロンです。1枚6万5000円でした(徳増さん)
- Q.最近の制服の流行など、注目すべき点は?
- A1.猛暑対策で、吸汗速乾機能や接触冷感機能に優れた制服が年々目立ちます。特に工事現場の作業服の世界では、この数年「ファン付き作業服」が人気。服に付いた小型ファンで、服の中に外気を取り入れ、涼しく過ごせます(徳増さん)
- A2.普段使いできそうな、カジュアルな制服が増えている印象です。こちらも作業服の話になってしまうんですが、最近ではそのまま街に着て行けそうな、上下がデニム地で細身の作業服も人気です(岸本さん)
次回、お仕事制服特集をするなら、作業服の世界ものぞいてみたいです!
話を聞いたのは
「エイワ ユニフォーム」
営業部販売課・岸本松清さん、徳増武次さん