近江商人発祥の地のひとつ、五個荘金堂地区の一角にある「いっぺき」。「障がいのある人の就労移行支援の場に」と、趣のある古民家を改装し、11年前オープンしたうどんと喫茶の店です。

 

メニューは、かけうどん（500円）、きつねうどん（600円）など定番8種、季節限定うどん2〜3種を用意。店内の厨房（ちゅうぼう）でカツオ節と昆布を使って取るだしと、自社作業所で打つコシのある自家製麺が、風味豊かで飽きのこないおいしさを奏でます。一番人気は「いっぺき御膳」（1000円）。梅うどんに赤こんにゃくの混ぜご飯、季節の天ぷらや小鉢と充実の内容でおなかも心も満足できます。

 

「比較的年配のお客さまが多いので、食べてホッとするようなメニューを心がけています。いろんな季節に訪れていただきたいですね」（調理師・中村秀幸さん）

昭和天皇にも献上されたという近江牛を扱う老舗「千成亭」が、平成25年オープンした八幡堀店。1階は肉や加工品などの販売店舗、2階はレストランとして営業し、年中多くの観光客でにぎわっています。

 

同店の肉は、自社牧場で大切に育てた未経産の雌牛のみを使用。生後30〜36カ月間肥育することで得られる豊潤なうま味と柔らかい肉質が特長です。レストランでは「すき焼き御膳」（2200円）や「ハンバーグ御膳」（1880円）など、こだわりの肉を気軽に味わえるメニューが勢ぞろい。また三角バラ、ざぶとん（肩ロースの一部）といった希少な部位を使用した「近江牛とろにぎり」（900円）など牛肉の寿司が楽しめるのも専門店ならでは。

 

桜の名所としても有名な八幡堀。散策がてら目にも舌にもぜいたくな時を過ごせそうです。