
簡単!揚げないカレーパンにチャレンジ
忙しい日々の中、ほっと一息つけるティータイム。大切にしたいこの時間、ちょっとひと手間をかけることで、さらに至福のひとときへとランクアップさせませんか。紅茶のプロに、シンプルだけど奥が深いその流儀を教えてもらいました。 紙面協力/仙台リビング新聞社
自宅で気軽においしく紅茶を楽しむ方法を、「紅茶教室Lily’s Tea」主宰の柴田麗麗(りり)さんに聞きました。
まずは、茶葉の選び方について。紅茶は大きくシングルオリジンティー、ブレンドティー、フレーバードティーの3つに分類されます。「特に〝シングルオリジンティー〟は、茶葉本来の個性が味わえるので、注目してほしいですね」と話します。
シングルオリジンティーのおすすめを聞いてみると、「インドのダージリン地方やアッサム地方など、茶葉の産地はいろいろありますが、皆さんにぜひ知っていただきたいのが、以前はセイロンティーと呼ばれていたスリランカのお茶。ウバやヌワラエリヤをはじめ多種多様な茶葉があり、それぞれの個性が際立っているんですよ」と柴田さん。インドとスリランカの主な紅茶の産地とおすすめの飲み方は、下記の通り。
「茶葉の性質に合った飲み方をすると、よりおいしく味わえるので、ストレートティーとミルクティー、どちらの飲み方が好きなのかを考えて選ぶといいかもしれません。とはいえ、ストレートティーにおすすめのダージリンに、ミルクを入れて飲むのが好きな方もいます。自分が飲んでおいしいと思えることが大事なので、考え過ぎずさまざまな紅茶を楽しんでください」
また、茶葉を買う際には、最低でも賞味期限まで1年以上ある茶葉を選んだ方がいいのだとか。その方が新鮮な風味や香りをより感じられるそうです。
柴田さんならではの、目でも楽しめる入れ方のコツを聞きました。これを参考にして紅茶を楽しんでみませんか。
茶葉がジャンピングすることで味も香りもしっかり出る
ジャンピング…水に含まれる酸素が茶葉につくことによって起きる、茶葉の上下の対流運動
<2杯目を飲む場合>
時間が経って味が濃くなっているので、ティーカップに注いだ紅茶に、好みの量で差し湯をして飲む
世界各地で生産された紅茶に対し、近年では〝和紅茶〟(日本の気候風土で育った茶の木を使い、日本で紅茶に加工されたもの)も注目を集めています。滋賀県産の和紅茶を扱うお店に話を聞きました。
創業安政5年のお茶の老舗「中川誠盛堂」5代目・中川武さんは、「日本の紅茶は茶農家が緑茶と並行して作っているので生産量は多くはありません。香りも風味も生産者ごとに違いがあって繊細な味わいです」と話します。
原料は緑茶と同じ茶葉。収穫後すぐに熱処理はせず、1~2日間ねかせてしおれさせてから発酵させるのが特徴です。
「滋賀の和紅茶は土山(甲賀市)、朝宮(信楽町)、政所(東近江市)で生産されていて、国内外でも評価が高いんですよ」
入れ方のコツを聞くと―。「200ccのお湯に対して茶葉3~4gが目安。沸騰する手前で火を止め、茶葉に注いでから1分後、カップに少量注いでテイスティングを。1~3分間で好みの味を見つけてください」
1分おいた和紅茶をいただいてみると―。まずやさしい香りがふんわり。渋みがなくまろやかな風味でさらりとした口当たり。すーっとしみ込んでいくようです。
「ストレートがおすすめですが、5分ほど置くと濃厚になるのでミルクや砂糖を加えて味の変化を楽しむのもいいですね。ゆっくりとした時間を楽しんでください」
店頭で試飲ができる中川誠盛堂。「和紅茶は緑茶のように小ぶりのカップで少しずつ味わうのがおすすめです」(中川さん)
店頭には朝宮、土山、政所地区でつくられた和紅茶やウーロン茶が並びます