マスク生活でたるんだ? 取り戻したい!すっきりフェイス
ふと鏡やガラスに映った自分の姿を見て、「背中が丸まっている!」とショックを受けたことはありませんか。猫背の種類や影響について、理学療法士に教えてもらいました。※紙面協力/福岡リビング
あなたの猫背をチェック!
- <チェック方法>
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- ❶壁に頭(首)・背中・お尻・かかとを付けながら、無理せず自然に立ちます。
- ❷「背中」「頭(首)」「腰」の部分が、どのように壁と付くか、また離れるかをチェックします。
- <理想の姿勢とは>
- 横から見て、耳、肩、股関節部、くるぶしが一直線になるのが理想。壁と腰の間に手のひらが入るほどの隙間があるとベスト。
- 教えてくれた人
- 理学療法士 蓮尾幸太さん
- 福岡リハビリテーション病院・福岡リハ整形外科クリニックリハビリテーション部の運動器リハ副主任を務める
http://frh.or.jp/
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- 「首猫背」型(ストレートネック)
- スマートフォンなどを長時間見ることで頭の位置が前にずれて、首の後ろの筋肉が疲れやすくなります。
- 注意▶︎頭痛や肩こり
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- 「背中猫背」型
- 一般的な〝猫背〟はこのタイプ。肩甲骨が外に広がり、肩が前に出てくることで背中が丸くなります。
- 注意▶︎太りやすい
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- 「お腹猫背」型(反り腰)
- 上半身から腰に掛けて背骨が強いS字のカーブを描く猫背。腰に強い負担がかかります。
- 注意▶︎腰・股関節痛
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- 「腰猫背」型
- あぐらをかいたり、立っているときに何かにもたれかかったりとつい〝ラクな姿勢〟をとりがちな人に多いタイプ。
- 注意▶︎胃腸障害・腰痛
猫背を実感したら
ストレッチで改善!
美姿勢アドバイザー
小澤里美さん
猫背だと健康に影響があるの?
猫背は病気ではありません。
しかし、Aの「首猫背」の場合は、体重の10%の重さがある頭を正しくない位置で支え続けるため、首や肩の筋肉が疲労します。
Bの「背中猫背」は、背中が丸くなることで肋骨が上がりにくくなり、横隔膜の働きが妨げられて呼吸が浅くなります。そのため肺活量が低下し、基礎代謝量が低下。基礎代謝量は、通常の状態の時に消費される必要最小限のエネルギー代謝量なので、減少すると太りやすくなることが考えられます。
Cの「お腹猫背」は腰が悪い人にとっては、股関節の痛みの原因に。
Dの「腰猫背」は、腸が圧迫されて栄養の吸収が低下し、便秘になりやすくなったり、胃腸障害が起こることが考えられます。
正しい姿勢は、見た目が美しいだけでなく、関節の負担を減らして、呼吸器や消化器などの機能にも好影響を与えると言えますね。
猫背が気になったら、改善のためにすぐに行動!毎日続けられる簡単なストレッチを、
〝美姿勢〟アドバイザーの小澤さんに教えてもらいました。
背中を大胆に動かし血流改善肩甲骨ストレッチ&トレーニング
●横方向ゆっくり10回
- ❶「前にならえ」の要領で、腕を肩幅にまっすぐ伸ばす
- ❷肩と平行になるように、肩甲骨を寄せることを意識しながら肘を後ろにひく
腕を引く時、腰が反りすぎるのはNG!
●上方向ゆっくり10回
- ❶手のひらを正面に向けて、まっすぐ上に伸ばす
- ❷肩甲骨を寄せることを意識して、ゆっくり腕を下ろす
背中を伸ばしてコリをスッキリ背中が伸びるストレッチ
1回 約10秒
椅子に座り、頭が机の下まで下がるようにイメージしながら上半身を伸ばす
※肩に痛みを感じる人は、無理のない程度に頭を下げる
- 教えてくれた人
- 美姿勢アドバイザー 小澤里美さん
- 正しい姿勢を身につけて健康寿命を延ばすことなどを目的に「美姿勢教室」を開催。モデル、ミスユニバースジャパン福岡大会/宮崎大会事務局長およびファイナリスト ウォーキング・マナー指導講師等
https://peraichi.com/landing_pages/view/bisisei
猫背の原因生活習慣チェック!
就寝時
- ❶寝るときは、高い枕を使っている
- ❷うつぶせになった時に、顔を左右どちらかに向けた方がラクだと感じる
該当したら、以下要注意
❶にチェック…
高い枕を使うと猫背のままで寝ている状態になり、背骨に負担をかけます
❷にチェック…
うつぶせになったときに左右のどちらかを向く方がラクな人は、肩と首の位置関係がずれているのかもしれません
座っている時
- ❸いつの間にか机に肘をついていることが多い
- ❹背もたれに背中を丸くして座っている
- ❺座るとき足を深く組んでしまう
- ❻あぐらをかくことが多い
該当したら、以下要注意
❺にチェック…
ふくらはぎが片足の太ももに乗るほど深く組むと、上半身は後ろに下がりやすくなるため、頭だけを前に出した状態になります
立って(歩いて)いる時
- ❼立っているときに、つい「休め」の姿勢をとってしまう
- ❽気が付くと壁などに寄りかかっている
- ❾音をたてて歩くことが多い
- ❿両手で重い荷物を持つことが多い
該当したら、以下要注意
❼❽にチェック…
いわゆる“ラクな姿勢”ですが、体の片側に重心がかかっているため、体がゆがむ原因となります
❾にチェック…
腰が後ろに引かれ、前かがみで筋肉も使わないため、猫背の原因になります
❿にチェック…
❾と同じように、前かがみになる姿勢を長く続けると猫背の原因になります
大切なのは、正しい姿勢を意識し続けること。無意識に猫背になっていても、その都度姿勢を正すように心がけるだけで、違ってきます。
理学療法士
蓮尾幸太さん