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「足先がピリピリする」「指先に力が入らず物を落としてしまう」といった、体のあちこちに現れる〝しびれ〟の症状。考えられる原因や病気について、京都府立医科大学で教えてもらいました。イラスト/オカモトチアキ
記事提供/京都リビング新聞社
感覚経路に障害が起きることで発生
「体には、情報を伝達するための神経が張り巡らされています。感覚を受け取る皮ふなどの器官から末梢(まっしょう)神経、脊髄、脳とつながっていて、この経路のどこかに障害が起きることで、しびれが生じます」と教えてくれたのは、京都府立医科大学大学院運動器機能再生外科学の土田真嗣(しんじ)先生。
「例えば正座をすると足がしびれますね。これは足の神経と血管が一時的に圧迫されているから。長い時間、神経が圧迫されたり病気で血行が悪くなったりすると、神経に必要な栄養が行き渡らずダメージを受けることもあります」
正座のしびれは一時的なものですが、病気の症状として現れることもあるのだとか。気になる場合は、早めに病院で診てもらうといいですね。
まずは症状の確認を
一言でしびれといっても「感覚が鈍くなり、痛みや温度を感じにくい」「正座後のようなチクチクした違和感が続く」「力が入らない、動かしにくい」など、感じ方は人それぞれあるよう。どこがどんなふうにしびれるのか、まずは自分の症状を把握することが大切です。自覚症状のチェックポイントを下記にまとめました。病院で医師に症状を伝えるときの参考にしてみて。
受診時に役立つセルフチェックシート
- しびれている場所
- 指先、手のひら、足の裏、肘、太もも、腰など。「小指だけ」など細部のみに症状が現れることも
- しびれ方
- 感覚が鈍い(痛みや温度を感じづらい)、力が入らない、動かしづらい、ピリピリ・チクチクする、など
- しびれの起こり方・治まり方
- 起こり方/前触れなく突然に、寝起きや歩行中といった決まったタイミングがある、ずっと同じしびれがある、など
治まり方/数分で落ち着く、体を動かすと和らぐ、など
- その他の自覚症状
- ろれつが回らない、頭や首が痛い、物が二重に見える、歩くときにバランスが取れない、物忘れが増えた、食後に急激に眠くなる、など
- しびれの広がり方
- 片手(足)だけ、両手(足)とも、半身(右側、左側)、全体などしびれる範囲を確認。また、その範囲が時間経過でさらに広がっているかどうか
- しびれの程度
- 違和感はあるが支障はない、細かい動作ができない、物を持てない、しびれと痛みで眠れない(歩けない)など
- 経過
- 症状を自覚したのはいつか。自覚から受診までに、しびれる場所やしびれ方などに変化があったか、など
- 持病や生活習慣
- 高血圧、高血糖といった持病があるか。手首や腰に負担のかかる作業が多い、デスクワークが多いなど生活習慣で思い当たることがあるか