
しきろ庵・らーめん亭 日向
昨秋好評だった特集の第2弾。初心者にも遺構がわかりやすい山城跡を、専門家の案内のもと城に攻め込む足軽気分で(!?)訪ねてみました。イラスト/かわすみみわこ
〈編集部より〉お出かけは虫や草の繁みを気にせず歩ける梅雨入りまでか、晩秋以降がおすすめです。
地元では「古城山(こじょうさん)」と親しまれる水口岡山城跡(国史跡)。お椀を伏せたような形の丘の上にあるこの城は、東国制覇をねらう羽柴秀吉が、東国と京を結ぶ東海道を抑える拠点として1585年に家臣の中村一氏に命じて築かせたもの。五奉行と呼ばれる重臣らが続けて城主を務めました。
「それまでの甲賀は、甲賀衆と呼ばれる土豪らによって治められていました。甲賀衆は小さな土の城を各々築き、今で言う小学校区ほどの規模の地域を力の均衡を保ちながら連携して治めていましたが、そこへ秀吉が現れ、それらを統一して支配するように。石垣を持つ大きな水口岡山城は、水口支配の変遷の象徴だったのでは」と堀さん。しかしその城も、江戸時代に水口城が築かれると、15年で取り壊しに。時代のうねりを感じます。
国道307号沿いの登山口から登ると主郭まで約20分。公園として整備されていて、気軽に登れます。
DATA
近江鉄道水口駅から登山口(県道307号線沿い)まで徒歩約10分
登山口に駐車場あり
防壁の役割を持つ土塁(どるい)を左右にずらして配置し、侵入者が前方を見通せないよう道をくねらせた出入口。侵入者を側面から攻撃することも可能に。
今は高さ2mほどしか残っていませんが、もとは2段の高い石垣だったと考えられています。角には細長い石を長辺と短辺の向きが互い違いになるように積み上げ、強度を高める算木(さんき)積みの手法が。
主郭からは木々を切り拓けば四方八方を遠くまで見渡せ、眼下には東海道が。軍事的な要所であったことが見て取れます。
織田信長の侵攻前まで高島中南部を支配していた西佐々木一族の本家・佐々木越中氏の居城と伝わる清水山城(国史跡)。標高210mの小高い山にあり、滋賀では珍しいという畝(うね)状空堀群をはじめ、城を守るための土の仕掛けがあちこちに残る土づくりの城です。
「山腹の『西屋敷』という地名が残るところに、曲輪(くるわ)という平坦面が四角い形でひな壇状に並んでいるのも特徴的。これらはもともとこの山にあった天台寺院の寺坊の跡で、築城の際に家臣の屋敷地として改良したようです」と小林さん。谷を挟んだ一画に寺院時代の中世墓も見つかっています。
登山口から主郭まで30~40分。舗装された道に並行する昔のままの大手道を行くと、草木に覆われた遺構がデコボコしていて、フィールドアスレチック感覚で登れます。主郭から望む180度以上の大パノラマも見どころ。帰りは越中氏の氏神である大荒比古(おおあらひこ)神社の方を回るのもあり。
DATA
JR新旭駅から登山口(新旭森林スポーツ公園奥)まで徒歩約20分
駐車場/新旭森林スポーツ公園駐車場(無料)を利用
主郭は、高島市街の平野の向こうに琵琶湖が端から端まで横たわる絶景スポット! 竹生島や沖島、対岸の山々まで一望できます。
斜面の縦方向に空堀(溝)と土塁を波状に並べた防御設備。本来はもっと高低差があり、侵入者の横移動を封じ、縦に整列させて攻撃しやすくしたり、上から岩や丸太を転がして侵入を防いだとか。
尾根筋を分断し、前進できないようにする防御設備。現在はハイカーが渡れるようにロープが備えてあります。築城当時はもっと深かった可能性も!
和紙などの紙に城の名前と城主の家紋などが記された「御城印(ごじょういん)」。見た目は寺社の「御朱印」と似ていますが、集める意味は異なります。御朱印は参拝したことで神仏との縁ができた証としていただくものですが、御城印はあくまで登城記念証。販売方法などは城によって異なりますが、1枚300~500円ほどで購入できます。滋賀県では右表で紹介した城の御城印が発行されています。城巡りをしながら、集めてみませんか?
村雲 瑞龍寺=TEL:0748(32)3323
湖南市観光協会=TEL:0748(71)2157
甲賀市ひと・まち街道交流館=TEL:0748(70)3166
甲賀市ひと・まち街道交流館=TEL:0748(70)3166
大溝の水辺景観まちづくり協議会=TEL:0740(36)2011
観光交流企画室TAC=TEL:0749(21)3191
観光交流企画室TAC=TEL:0749(21)3191
観光交流企画室TAC=TEL:0749(21)3191
小谷城戦国歴史資料館=TEL:0749(78)2320
長浜城歴史博物館=TEL:0749(63)4611
木之本観光案内所=TEL:0749(82)5135
日野観光協会=TEL:0748(52)6577
日野観光協会=TEL:0748(52)6577
日野観光協会=TEL:0748(52)6577
彦根市役所 観光交流課=TEL:0749(30)6120
彦根城運営管理センター=TEL:0749(22)2742
番場の歴史を知り明日を考える会=090(5047)0153
伊吹山文化資料館=TEL:0749(58)0252
伊吹山文化資料館=TEL:0749(58)0252
伊吹山文化資料館=TEL:0749(58)0252
伊吹山文化資料館=TEL:0749(58)0252
西黒田まちづくりセンター=TEL:0749(62)0381