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「早く終わらないかな」「またその話?」。思わず出そうになるあくびをかみ殺して、「つまらない話」に付き合うのは辛いもの。上手に付き合うコツを、臨床心理士に教えてもらいました。
紙面協力/西日本リビング新聞社
- 臨床心理士調(しらべ) 惠子さん
- 総合病院心療内科や精神科クリニックの臨床とスクールカウンセラーの経験を生かし、2013年、「福岡臨床心理オフィス」を開設。西南学院大学大学院非常勤講師。
何で「つまらない話」をするの?
カドを立てない拒否の方法は…
また、話を聞く側になることが多い「受け身タイプ」と、話す側になることが多い「自己主張タイプ」の2種類にも分けられます。理想は、「さわやかアサーションタイプ」。自分の意見をやんわりと主張しつつ、相手の考えも尊重するもの。
「これ以上聞きたくないな」と思ったら、「合いの手を入れるのを徐々に減らす→うなずきのみ→うなずくのをやめ、ほほえむだけ」など、非言語の拒否の態度を示しましょう。目を合わせない間合いを長くしたり、前のめりの姿勢をやめて背筋を伸ばし、物理的に距離をとる、相手の正面から体をそらす、なども有効です。
自分がどのタイプかを自覚して、受け身タイプの人は、「さわやかアサーション」のスキルを磨いて。逆に、自己主張タイプの人は、冷静・客観的になるスキルを身に付けましょう。
会話は、相手あってのもの。互いに配慮を忘れず、楽しい時間にしたいですね。
あなたの周りにいるのはどのタイプ?
調さんに対策を聞きました。
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グチが多い人は、相手を選んで言っていることがほとんど。グチを多く聞かされる人は「この人ならいくらでも聞いてくれる」と思われている可能性大。対 策
●自分が「グチを聞いてあげる寛容な人だと思われている」とポジティブに解釈しよう
●10分程度聞いたら、相手の話をまとめ、気持ちを代弁しよう
●最初に「10分だけなら聞く」など、時間を決めて伝えよう
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記憶の編集・蓄積の方法は、人それぞれ。一般的に、男性の方がエピソードを記憶するのが苦手だと言われています。対 策
●高齢者など理由が明確な場合を除いて、同じ話が繰り返される時は、「こうして、こうなるんだよね」と、話の先を明るく言おう
●〝自分基準〟で考えると余裕がなくなるので、〝記憶の方法は人それぞれ〟と割り切ろう
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財産や物などの自慢話が多い人は、「自分の存在を認めてほしい」気持ちが強いタイプ。年齢と共に変化していく価値観に気付けない、未熟な人かも。対 策
●ワンパターンの自慢を繰り返す人とは、距離をとることも考えて
●「目に見えないものの価値に気付いてないんだな」と思って、受け流そう
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完璧主義で自分にも厳しいから、人のアラが目につくタイプと、自分がコンプレックスに思う部分を相手の中に見つけるタイプの2種類あり。対 策
●まずは、本人の努力を素直にほめよう
●自分が競争相手にされないように、上手な距離感を
●「そんなふうに思うんですね」と驚きながら共感して、そう思わない自分の気持ちも入れよう
まず態度で示してスマートに対応
親族など付き合いが長くなる相手の場合は、良い関係を築くために、つまらないと思っても話に付き合ったり、上手に受け流すことも大切。職場など、〝仕事をするためにいる〟という目的がはっきりしている場所の場合は、原点(仕事)に戻ることを促すことで、話を切り上げられます。
聞き上手な人は、相手のリズムやテンポの邪魔をしないように対応していますが、終わりにしたいときは、自分のリズムやテンポを非言語で出していき、それでも終わらない場合は、言葉でさらりとかわしましょう。
普段から自分自身と対話することで、自分の心の声や、調子の良し悪しに気付けるようになります。自分を知れば、相手と上手に話せるようになりますよ。
話し方のコツを、プレゼンテーション講師の牧田一秀さんに聞きました。
- 土地家屋調査士/
「伝える力」プレゼンテーション講師
牧田 一秀さん - 土地の境界トラブルを予防・解決する土地家屋調査士の経験から、「初対面でも納得できる的確な伝え方」をテーマにプレゼン講師活動を行う。2014年セミナーコンテスト(日本パーソナルブランド協会主催)九州中国ブロック優勝、全国大会ファイナリスト。西南学院大学非常勤講師。
https://ameblo.jp/kitakyushu-touki/
「つまらない」と思わせないコツは…
まずは、興味をひく方法。例えば、自分の成功談(自慢)をする場合は、成功するまでの過程も一緒に。「自慢話」から「参考談(ノウハウ)」に変わります。共通点を探すつもりで話をするのもオススメ。人は、自分と似た人に対して、好感をもつ傾向があります。
次に、最初に話の全体像を伝えましょう。何の話なのか分からないまま、長々と話されるのは、行き先が分からない乗り物に乗せられているような気分になります。途中で脱線しそうになっても、グッとガマン。話すと決めた本筋からそれずに。
また、客観的な事実と、自分の感想はしっかりと分けて話して。相手が違うニュアンスで受け取る場合も。
〝伝える力〟は、筋肉トレーニングと同じで、継続的な練習が必要です。相手の立場になって、伝え方を工夫してみましょう!