グチと明るく付き合うには
さまざまな業界で、滋賀出身の人が活躍した2018年。
中でも印象的だった人たちに今年を振り返ってもらい、来年への抱負を聞きました。
- 大ブレイクした今年、振り返っていかがですか?
- 「今までに経験したことのない怒涛の一年で、昨日、おととい、どこで何をしたか覚えてないくらい(笑)。でも前に進むことができました。いろんな人が『ひょっこり』を真似して遊んでくれて、テレビやSNSで楽しんでくれてうれしい。感謝しています」
- ひょっこりはんはどのように生まれたんですか?
- 「コンビ時代はやっていることと自分の思いにズレが合ってしんどくてうまくいかなくて。解散してやっと自分と向き合えた。よく『宮下(本名)は顔だな』と言われていたので、その特徴を生かして、ひょっこりはん、というキャラを作ったのが始まりです」
- 来年も引き続きひょっこりする予定ですか?
- 「ひょっこりはんはギャグではなく自分を表す芸名なのでやめる理由が無いんです。ひょっこりのぞく動きはシンプルで子供やお年寄り、海外の人にも伝わりやすいですし、いろんな分野で広げていければと思ってます。SNSで、顔をのぞかせることを『ひょっこりはんした』と書いている人もいて、長く続けば『ひょっこりはん=物陰から顔を出す現象』と辞書に載るかも、とワクワクします」
- 滋賀で暮らしていた時の思い出を教えてください
- 「釣りが好きで、よく自転車で琵琶湖に行ってました。父親と一緒にルアーを手作りもしましたよ。おばあちゃんの家があった長浜の方は湖の景色もきれいだし、よく『琵琶湖しかない』って言われるけど『琵琶湖があるやん!』ですよね」
- 滋賀での体験で今に生かせていることは?
- 「中高時代にソフトテニス部で暇があったらテニスをしてたんですが、実は内股で腰を落として前に重心をかけるひょっこりはんのスタイルはテニスのスタンスなんです(笑)。やってきたことはどこかで生きてくるんだな、と思います」
- 来年、滋賀でやってみたいことを教えてください
- 「小学生以来の釣りを。あと、ひょっこり映えするスポットをつないで〝ひょっこりロード〟を作るとか(笑)。三上山とか歴史的建造物とか、すごい物からひょっこりもしてみたい」
気さくな笑顔で丁寧に答えてくれたひょっこりはん。来年も目が離せません。
「はい、ひょっこりはん」で大ブレイク
滋賀県交通安全・安心大使に任命
初の書籍「ひょっこりはんをさがせ!」が好評
- まずは今年を振り返っていただけますか
- 「『カメラを止めるな!(以後、カメ止め)』公開から5カ月(11月の取材時点)、まだ慌ただしくて。公開決定から今日までスタッフ・キャスト一丸となって駆け抜けた嵐のような青春の日々。キャストもドラマやCMで今や大活躍しており、自分のことよりうれしいかもしれません」
- 作品についての具体的な反響を教えてください
- 「『映画作りをあきらめていたけどもう一度やってみようと思う』『疎遠になった父に電話してみます』など、多くの声をもらいました。観てくれた人の現実を動かすのを目の当たりにし、映画の力を改めて強く感じました」
- 次回作の予定は?
- 「やっぱりコメディーを作りたいですね。あと1歳半の息子がかわいくて。子供を撮ってみたい」
- 映画との出合いは?
- 「地元に映画館が無くて、1軒だけあった小さなビデオショップや映画好きの友人の父親からビデオを借りて観あさるうちに映画好きになりました」
- 映画作りはいつから?
- 「中学の時から友達とハンディーカムで撮り始めました。高校では毎年、文化祭の出し物としてクラスメイトと映画作りを。高3の時には2週間山に通って2時間の戦争映画を撮って。文化祭だけでなく地元のホールを借りて宣伝活動もして上映会を行いました」
- 映画のヒットでご自身の中に変化はありましたか?
- 「打算や下心を抱えながら映画を作ってきた時もありました。でも『カメ止め』は中学生に戻って、純粋に自分のやりたいことを信じて作った映画。それがこういうことになって。自分の〝好き〟を信じることに改めて自信を持てました」
- 滋賀で映画を撮る予定はありますか?
- 「具体的な予定はまだありませんが…。先日、地元の仲間が開いてくれた凱旋(がいせん)上映会でみんなが喜んでくれている姿を見て『自分はカメ止めというチームの一員である前に、滋賀県というチームの一員でもあるんだ』と。初めてカメラを回した土地で、いつか撮りたいと思いました」
- その時にはどんなストーリーにしたいですか?
- 「自転車で琵琶湖一周したり、手作りイカダで琵琶湖を横断しようとして遭難する若者たちの物語だったり、自分の青春の1ページを表現できれば。あと琵琶湖に謎の巨大生物が現れて!というスペクタクルものも面白いかも(笑)」
いつか滋賀が舞台の作品が世界に羽ばたくときが楽しみです!
「カメラを止めるな!」が国内外で大ヒット
長浜をテーマにした短編動画の公募コンテスト「ナガハマムービーフェス」(主催=長浜ムービーフェスティバル実行委員会)の審査委員長に上田さんが就任。「自分が一番学んでやる!ぐらいに思っています(笑)。滋賀のどんなところを切り取ってくるのか?どんな自由な作品に、どんな刺激的な作品に出合えるのか、今からとても楽しみです」と話します。
動画は1分~15分以内。スマホの撮影も可。作品はWEBで公開され一般投票も参考に3部門で優秀作品が表彰されます。エントリー&一般投票の締め切りは12月31日(月)。
※表彰式&上映会は2019年3月2日(土)えきまちテラス長浜で。上田さんも出席予定。
詳細は https://nagahama-mf.com を参考に